Japanese
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TOPICS 腎臓内科学
IgA腎症の新病態:メサンギウム細胞を標的としたIgA型自己抗体の発見
A novel pathogenesis of IgA nephropathy:discovery of IgA-type autoantibodies targeting mesangium cells
二瓶 義人
1
Yoshihito NIHEI
1
1順天堂大学腎臓内科
pp.597-598
発行日 2025年8月23日
Published Date 2025/8/23
DOI https://doi.org/10.32118/ayu294080597
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IgA腎症におけるmulti-hit病態仮説
IgA腎症は,腎糸球体メサンギウム領域へのIgA抗体沈着を特徴とする世界で最も頻度の高い原発性糸球体腎炎である1).未介入の場合,患者の約4割が診断後10~20年の経過で末期腎不全に移行する予後不良な疾患である.質量分析および異常糖鎖特異的レクチンを用いた研究からIgA腎症患者の腎に沈着するIgA抗体は,ヒンジ部O結合型糖鎖にガラクトースを欠損するIgA1(galactose deficient IgA1:Gd-IgA1)であることが示されている.Gd-IgA1は,患者の血清で増加し(1st hit),同分子に対するIgG・IgA抗体と高分子免疫複合体を形成することで(2nd・3rd hit),糸球体に沈着し,補体活性化を伴うメサンギウム増殖を主体とする慢性糸球体障害を生じさせる(4th hit).このような,Gd-IgA1の産生を主軸とする「multi-hit病態仮説」2)が現在広く受け入れられている(図1左).
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