連載 イチから学び直す医療統計・第8講
検定:P値とは
木村 流星
1
,
長島 健悟
1
,
佐藤 泰憲
2
Ryusei KIMURA
1
,
Kengo NAGASHIMA
1
,
Yasunori SATO
2
1慶應義塾大学病院臨床研究推進センター生物統計部門
2慶應義塾大学医学部生物統計学
キーワード:
検定
,
P値
,
誤用
,
ASA声明
Keyword:
検定
,
P値
,
誤用
,
ASA声明
pp.259-267
発行日 2025年7月19日
Published Date 2025/7/19
DOI https://doi.org/10.32118/ayu294030259
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医学研究において,検定は介入効果の評価や意思決定のための有益な手段として幅広く用いられている.しかし,特に統計学を専門としない医師にとって,検定やP値を正しく活用し解釈することは容易ではなく,その誤用と誤解に関する指摘は長年続いている.こうした背景から,アメリカ統計協会(ASA)は声明を公表し,検定とP値の適正な使用と解釈のための原則を示している.本稿では,収縮期血圧と奏効率に関する仮想データを用いて検定の手順を説明するとともに,ASA声明の原則に基づき適切な検定結果の解釈を促す.

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