Japanese
English
第5土曜特集 脳科学研究が推進する うつ病の病態・診断・治療の発展
診断
うつ病治療のバイオマーカーとしてのガンマオシレーション
Gamma oscillations as a biomarker of treatment for depression
田村 俊介
1
,
玉田 達大
1
,
平野 羊嗣
1
Shunsuke TAMURA
1
,
Tatsuhiro TAMADA
1
,
Yoji HIRANO
1
1宮崎大学医学部臨床神経科学講座精神医学分野
キーワード:
ガンマオシレーション
,
うつ病治療
,
ケタミン
,
経頭蓋磁気刺激法(TMS)
Keyword:
ガンマオシレーション
,
うつ病治療
,
ケタミン
,
経頭蓋磁気刺激法(TMS)
pp.1092-1097
発行日 2025年3月29日
Published Date 2025/3/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292131092
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30Hz以上の周波数を持つ律動的な神経活動であるガンマオシレーションは,知覚,認知,意識などの高次脳機能を支えており,その機能異常とさまざまな精神疾患の病態との関連が報告されてきた.近年,ガンマオシレーションがケタミンによる抗うつ効果に伴って変化することが明らかになったことから,うつ病の治療効果を表すバイオマーカーの候補として注目されている.本稿では,うつ病の薬物治療やニューロモジュレーション治療に伴うガンマオシレーションの変化に関する最新の知見をまとめた.概して,脳深部刺激療法(DBS)を用いた治療研究で報告されている知見などいくつかの例外はあるものの,安静時におけるガンマオシレーションの亢進が治療法によらずある程度確認され,抑うつ症状の改善との関連も認められることが示された.このことは,ケタミン治療のみならず,複数のうつ病に対する新規の治療法が,興奮性と抑制性の神経伝達の相互バランスを背景としたガンマオシレーションに作用していることを示唆している.

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