Japanese
English
第5土曜特集 脳科学研究が推進する うつ病の病態・診断・治療の発展
診断
fNIRSとうつ病
fNIRS and depression
金沢 徹文
1
Tetsufumi KANAZAWA
1
1大阪医科薬科大学神経精神医学教室
キーワード:
fNIRS(機能的近赤外分光法)
,
脳血流
,
バイオマーカー
,
保険収載
,
rTMS(反復経頭蓋磁気刺激法)
Keyword:
fNIRS(機能的近赤外分光法)
,
脳血流
,
バイオマーカー
,
保険収載
,
rTMS(反復経頭蓋磁気刺激法)
pp.1098-1101
発行日 2025年3月29日
Published Date 2025/3/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292131098
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fNIRS(機能的近赤外分光法)は,抑うつ症状の鑑別診断の補助として保険収載されている唯一の生物学的検査である.1977年のFrans Jöbsisによる報告以降,主に日本で技術開発が進められてきた.この検査では,言語流暢性課題(VFT)中の前頭・側頭部における酸素化ヘモグロビン(Hb)量の変化を近赤外線で非侵襲的に計測する.メタ解析により,うつ病患者の認知課題中における酸素化Hb量の低下が確認されているが,統合失調症でも同様のパターンが観察されるため,疾患特異性には限界がある.そのため,筆者らの教室では,MRI,脳波,心理検査などと組み合わせた総合的な精神医学的評価の一部として活用してきた経緯がある.最近では,難治性うつ病に対するrTMS(反復経頭蓋磁気刺激法)治療のモニタリングツールとしての研究も進めており,治療後の左背外側前頭前野(DLPFC)を中心とした脳領域における血流増加が報告されている.今後は治療効果のモニタリングや長期予後における役割についての研究進展が期待される.

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