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第5土曜特集 脳科学研究が推進する うつ病の病態・診断・治療の発展
診断
うつ病の血液バイオマーカーを探索する
-――メタボロミクス
Developing blood biomarkers for depression
――Metabolomics
松島 敏夫
1,2
,
瀬戸山 大樹
3
,
加藤 隆弘
1,2
Toshio MATSUSHIMA
1,2
,
Daiki SETOYAMA
3
,
Takahiro A. KATO
1,2
1九州大学大学院医学研究院精神病態医学
2同病院精神科神経科気分障害ひきこもり外来
3同検査部
キーワード:
うつ病
,
血液メタボロミクス
,
血液バイオマーカー
,
自殺
,
キヌレニン
Keyword:
うつ病
,
血液メタボロミクス
,
血液バイオマーカー
,
自殺
,
キヌレニン
pp.1129-1133
発行日 2025年3月29日
Published Date 2025/3/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292131129
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メタボロミクスは,質量分析を用いて代謝物を網羅的に測定するオミクス解析の一種である.これらは複雑な細胞環境の最終表現系としてさまざまな生理機能を反映しており,その経時的変化を捉えることができる.九州大学病院 “気分障害ひきこもり外来” では,検査部と連携し,血液メタボロミクス(血液メタボローム解析)を用いたうつ病をはじめとする気分障害の病態解明,客観的バイオマーカーや治療法の開発を進めている.本稿では,筆者らが九州大学で実施してきた血液メタボロミクス研究による知見を紹介する.筆者らは,これまでに抑うつ重症度と3-ヒドロキシ酪酸(3HB),自殺や性格とキヌレニン系代謝物が関連することを見出してきた.こうした研究の発展により精神疾患が採血で評価できるようになることで,精神疾患への偏見が解消されることが期待される.

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