Japanese
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特集 うつ病のバイオマーカー開発の試み
うつ病のデジタルバイオマーカー
Digital Biomarkers of Depression
堤 明純
1
Akizumi Tsutsumi
1
1北里大学医学部公衆衛生学単位
1Kitasato University School of Medicine, Kanagawa, Japan
キーワード:
機械学習
,
machine learning
,
モバイルアプリ
,
mobile apps
,
プレシジョンメディシン
,
precision medicine
,
センサーデータ
,
sensor data
,
ウェアラブル
,
wearables
Keyword:
機械学習
,
machine learning
,
モバイルアプリ
,
mobile apps
,
プレシジョンメディシン
,
precision medicine
,
センサーデータ
,
sensor data
,
ウェアラブル
,
wearables
pp.206-209
発行日 2024年2月15日
Published Date 2024/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207197
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抄録
デジタルバイオマーカーは,スマートフォンやウェアラブルデバイスから得られるデータを用いて,疾患の有無や治療による変化を客観的に可視化する指標である。近年のデジタルデバイスの所有率の増加により,疾患管理の有用な手段となる可能性を有する。睡眠,身体活動,位置情報の特徴がうつ病のスコアとよく相関することが示されており,センサーデータと臨床像を結びつけるアルゴリズムの作成・妥当性の検証・精度の向上のために,リアルデータを用いた機械学習が活用されている。現状では,デジタルバイオマーカー単独で臨床で活用できる水準には届いていないが,患者の臨床データと組み合わせることで得られる情報は有望である。課題は多いが,日常生活の中でリアルタイムに,非侵襲的,継続的に測定されるデジタルバイオマーカーが持つ客観的で粒度の細かい定量的な情報は,うつ病の診断や治療に関する従来の評価に有用な情報を加えることが期待される。
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