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特集 過労死等研究の現在地――10年間の成果と今後の方向性
過労死等研究の今後の方向性
How should we make much progress on research for overwork-related disorders?
高橋 正也
1
,
吉川 徹
1
Masaya TAKAHASHI
1
,
Toru YOSHIKAWA
1
1労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所過労死等防止調査研究センター
キーワード:
脳・心臓疾患
,
精神障害
,
自殺
,
職場環境改善
Keyword:
脳・心臓疾患
,
精神障害
,
自殺
,
職場環境改善
pp.575-576
発行日 2025年2月15日
Published Date 2025/2/15
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292070575
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2014年11月より施行された「過労死等防止対策推進法」は,①調査研究等,②啓発,③相談体制の整備等,④民間団体の活動に対する支援という四大対策を据えている.この10年間にわたる調査研究の成果は本特集のとおりではあるが,過労死等の労災補償状況によれば,脳・心臓疾患,精神障害の件数は明確には減っていない.こうした現状を打開し,実証的な知見に基づいた過労死等防止策を考案するために,調査研究の今後のあり方として下記の3つを提案した.1.予防研究のより積極的な推進,2.行政施策との緊密なタイアップ,3.新たな課題への挑戦.社会や職場の変化がとても早く,大きいこともあり,いずれも容易に対応できる課題ではない.しかし,働きにくさをできるかぎり減らし,働きやすさを最大限にする努力は研究者を含めて,すべての関係者にこれまで以上に求められている.
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