連載 訪問看護 時事刻々
今月の話題 過労死
石田 昌宏
pp.481
発行日 2009年6月15日
Published Date 2009/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101347
- 有料閲覧
- 文献概要
“推計で2万人の病院勤務の看護師が過労死の恐れがある”,こういった見出しが新聞にのった。自分のことかと肝を冷やした看護職も多かろう。
日本看護協会が病院勤務の会員1万人を対象に行なった調査(有効回収3010人)で,交代制勤務を行なっている者のうち4.3%が月60時間を超える時間外勤務をしていることがわかった。この水準は,昨年,大阪高裁で公務災害と認定された勤務実態と近い過労死危険レベルの勤務である。長時間残業だけでなく,3交代勤務者の3分の2が勤務と勤務の間隔が6時間以下,当直勤務者の4分の3が実際の当直中にも断続的に業務が続いているということもわかった。
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.