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第1土曜特集 ゲノム編集医療――最先端ツールからモデル,創薬,遺伝子治療へ
ゲノム編集モダリティ
CRISPR随伴トランスポゾン(CAST)によるプログラム可能なDNA挿入技術の開発
Programmable DNA integration by CRISPR-associated transposon(CAST)
齋藤 諒
1
Makoto SAITO
1
1理化学研究所開拓研究本部生命現象エンジニアリング理研ECL研究チーム
キーワード:
ゲノム編集
,
遺伝子治療
,
CRISPR-Cas
,
トランスポゾン
,
CRISPR随伴トランスポゾン(CAST)
Keyword:
ゲノム編集
,
遺伝子治療
,
CRISPR-Cas
,
トランスポゾン
,
CRISPR随伴トランスポゾン(CAST)
pp.362-367
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292050362
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多様なCRISPR-Casシステム由来のゲノム編集ツールが開発されてきたが,“プログラム可能なやり方で”,すなわち “任意の場所に任意のDNA配列を” 挿入するための普遍的な方法論はいまだ提示されていない.一般的に行われるCas9を用いてDNA配列を挿入する方法は,細胞内在性のDNA修復機構に依存しており,細胞種によってはその利用が限られてしまう.CRISPR随伴トランスポゾン(CAST)は,その名のとおりcrRNAに誘導されて転移するトランスポゾンである.ここ数年で多くの知見が明らかとなり,ヒトゲノムへのRNA誘導性DNA挿入ツールとしての利用が期待されている.本稿では遺伝子治療モダリティから話をはじめ,CASTの基礎とその多様性を紹介した後,さらにツール開発の現状と広く普及するための課題と展望を述べる.
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