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第5土曜特集 細胞外小胞・エクソソームの医療応用の未来
実臨床を目指して
非臨床安全性評価におけるNew approach methodsとしての細胞外小胞の活用
Application of extracellular vesicles as novel methods in non-clinical safety assessment
小野 竜一
1
Ryuichi ONO
1
1国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター 毒性部 第五室 室長
キーワード:
細胞外小胞(EV)
,
毒性
,
一般毒性
,
生殖発生毒性
,
NAMs(new approach methodologies)
Keyword:
細胞外小胞(EV)
,
毒性
,
一般毒性
,
生殖発生毒性
,
NAMs(new approach methodologies)
pp.835-842
発行日 2024年11月30日
Published Date 2024/11/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291090835
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医薬品開発における安全性評価は,新薬が安全で効果的であることを確認するための一連の試験と研究を含み,主要なステップとして,非臨床試験および臨床試験がある.非臨床試験における毒性試験は健康被害の防止には必須であるが,莫大な費用,時間,労力,および多くの実験動物が必要となることから,動物実験の3R(使用動物数の削減/苦痛の軽減/代替法の利用)の原則に従った,迅速化・高度化されたNAMs(new approach methodologies)による毒性評価法の確立が喫緊の課題となっている.近年,血液中に身体中のさまざまな細胞より分泌される細胞外小胞(EV)が,がんや各種疾患の高精度な早期診断のバイオマーカーとして利用できることが謳われている.そこで本稿では,マウス血液中のEVに含まれるsmall RNAを毒性指標とした次世代型毒性評価法,および血液以外の体液である胎児羊水中のEVを毒性指標とした安全性評価の可能性について紹介する.
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