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第5土曜特集 細胞外小胞・エクソソームの医療応用の未来
基礎研究および最近の研究トピック
細胞外小胞における糖鎖
The role of glycans in extracellular vesicles
下田 麻子
1,2
,
秋吉 一成
2
Asako SHIMODA
1,2
,
Kazunari AKIYOSHI
2
1京都大学白眉センター
2同大学院医学研究科
キーワード:
糖鎖解析
,
糖鎖工学
,
レクチンマイクロアレイ
Keyword:
糖鎖解析
,
糖鎖工学
,
レクチンマイクロアレイ
pp.687-692
発行日 2024年11月30日
Published Date 2024/11/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291090687
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細胞外小胞(EV)は,由来する細胞の情報を細胞間で伝達し,免疫系,神経系などの生理現象やがんなどの疾患において重要な役割を果たしている.そのため,EVは疾患バイオマーカーや生体由来ナノキャリアとしてさまざまな臨床応用の可能性を秘めている.一方で,EVは形成過程によりサイズ,構成分子が異なる極めて多様性に富んだ小胞であり,この不均一な性質を分類するための指標は必ずしも明確にされていない.EV中のタンパク質,核酸,脂質の機能解析は進んでいるが,糖鎖については構造の複雑さゆえにあまりその機能は明らかになっていない.本稿では,EVの糖鎖に着目し,細胞との相互作用やEVの不均一性における役割について,筆者らの研究も含めた最新の知見について紹介する.
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