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第5土曜特集 細胞外小胞・エクソソームの医療応用の未来
実臨床を目指して
細胞外小胞産生用培地および培地最適化技術の開発
Development of cell culture media for extracellular vesicle production and media optimization
細谷 悟史
1
,
豊田 健一
2
Satoshi HOSOYA
1
,
Kenichi TOYODA
2
1島津ダイアグノスティクス株式会社製品開発部
2株式会社島津製作所分析計測事業部細胞ビジネスユニット
キーワード:
細胞外小胞(EV)
,
生産技術
,
培地
,
培地最適化
Keyword:
細胞外小胞(EV)
,
生産技術
,
培地
,
培地最適化
pp.849-858
発行日 2024年11月30日
Published Date 2024/11/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291090849
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細胞外小胞(EV)を用いた治療の社会実装のためには,これに用いる製剤の工業的な生産技術の確立が必要である.生産技術確立のうえで,培養細胞に由来するEV製剤の場合,培地の検討が必要である.市販の培地は微粒子が大量に含まれており,これらが最終製剤に残留してしまうため,EV製剤の製造には適していない.そこで筆者らは,微粒子の混入が少ない培地MSH-EV,AEC-J1を開発した.これらにより,培地由来微粒子を含まない間葉系幹細胞(MSC)由来EV製剤,気道上皮細胞(AEC)由来EV製剤を製造することができる.また,EVなどの目的生産物の収量や細胞の増殖を向上させるためには,培地成分の最適化が必要である.従来技術では,培地最適化には多大な時間が必要であったが,筆者らはトリプル四重極型質量分析計を用いた培地成分,分泌代謝物の多成分一斉分析技術,AIを用いた培地最適化支援技術を開発し,効率的な培地最適化を可能にした.
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