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第5土曜特集 細胞外小胞・エクソソームの医療応用の未来
細胞外小胞を用いた創薬開発
特殊ハイドロゲルを用いた細胞外小胞精製法
Extracellular vesicle purification process using Hydrogel
冨永 辰也
1
Tatsuya TOMINAGA
1
1徳島大学大学院医歯薬学研究部細胞・免疫解析学分野
キーワード:
エクソソーム精製
,
高純度エクソソーム
,
エクソソーム療法
Keyword:
エクソソーム精製
,
高純度エクソソーム
,
エクソソーム療法
pp.809-814
発行日 2024年11月30日
Published Date 2024/11/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291090809
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細胞外小胞・エクソソーム(EV)に関連する研究は,診断試薬,創薬,再生医療と幅広い分野で急速に拡大している.特に新規創薬モダリティとして,再生医療等製品に類似する治療薬として期待されている.現在,EV製品の法規制について,再生医療等製品と同等の基準を適用するか議論されている.既存の精製法の問題点として,収量・純度の低さ,薬効の再現性が取れない,精製コストが高いなど産業化に向けて多くの課題がある.筆者らが開発したポリアクリル酸ナトリウムをベースとする親水性のハイドロゲルビーズによる精製技術は,樹脂表面の凹凸構造と表面荷電を特殊改良することでEVを短時間で高効率に吸着できる.樹脂に吸着したEVは,生体に害のない塩化物溶液で抽出でき高濃縮することを可能にした.また,夾雑物を効率的に除去することで,高純度のEVをインタクトな状態で得られる画期的技術について紹介したい.
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