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第5土曜特集 細胞外小胞・エクソソームの医療応用の未来
基礎研究および最近の研究トピック
細胞外小胞を用いた核酸医薬送達
Nucleic acid drug delivery using extracellular vesicles
秦 萌花
1
,
山吉 麻子
1,2
Moeka HATA
1
,
Asako YAMAYOSHI
1,2
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科
2東京科学大学生命理工学院
キーワード:
核酸医薬品
,
エクソソーム
,
ドラッグデリバリーシステム(DDS)
Keyword:
核酸医薬品
,
エクソソーム
,
ドラッグデリバリーシステム(DDS)
pp.681-686
発行日 2024年11月30日
Published Date 2024/11/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291090681
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核酸医薬品は新たな創薬モダリティとして注目を集めているが,易分解性や物理的特性により細胞内に取り込まれにくいため,実用化にはドラッグデリバリーシステム(DDS)が必要である.エクソソームは細胞間の情報伝達ツールであり,内包核酸をエクソソーム受容細胞に送達できるため,生体由来の核酸送達担体として期待が寄せられている.エクソソームへの核酸搭載法は,エクソソーム分泌細胞そのものを改変し,エクソソーム内に目的の核酸を内包させるpre-loading法と,細胞培養上清などから回収したエクソソームに薬物を搭載するpost-loading法に大別される.Post-loading法には核酸をエクソソームに内包する技術やエクソソーム膜表面に搭載する技術,さらにはエクソソームの単離精製を必要とせず核酸をエクソソームに搭載する技術など,さまざまな技術が開発されている.本稿では,エクソソームを用いた核酸医薬品のDDSについて,代表的な核酸搭載法や臨床応用例を示しながら概説する.
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