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第5土曜特集 細胞外小胞・エクソソームの医療応用の未来
疾患における細胞外小胞研究
産婦人科領域における最新細胞外小胞研究
Current knowledge of EV functions in the field of obstetrics and gynecology
松尾 聖子
1
,
横井 暁
1
Seiko MATSUO
1
,
Akira YOKOI
1
1名古屋大学医学部産婦人科学
キーワード:
周産期医学
,
婦人科腫瘍学
,
生殖内分泌学
Keyword:
周産期医学
,
婦人科腫瘍学
,
生殖内分泌学
pp.717-722
発行日 2024年11月30日
Published Date 2024/11/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291090717
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産婦人科学は,女性の生涯にわたる健康を総合的に扱う診療科である.細胞外小胞(EV)は,産婦人科領域において受精卵の形成や妊娠の成立・維持などの生命現象に重要な役割を果たすのみでなく,婦人科良悪性腫瘍や不妊症などといった特有の疾患において,発症・進展のメカニズムに関与することが次々と明らかになっている.また,バイオマーカーとして非常に注目されていることは産婦人科学でも同様であり,羊水や卵胞液といった産婦人科学特有の体液に含まれるEVなどについても,バイオマーカーの対象となり研究開発が進んでいる.本稿では,産婦人科学におけるEVの機能と,その臨床応用性に関して概説する.また最近,筆者らが報告した微量体液からEVの抽出を可能にする新しい手法についても,その応用法を紹介する.他の領域に劣らず,産婦人科学でも今後ますますEVトランスレーショナル研究が発展することが期待される.
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