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第5土曜特集 細胞外小胞・エクソソームの医療応用の未来
疾患における細胞外小胞研究
細胞外小胞のプロテオーム解析とがん診断
Proteomic analysis of extracellular vesicles for development of cancer liquid biopsy
植田 幸嗣
1
Koji UEDA
1
1がん研究会がんプレシジョン医療研究センター
キーワード:
がん
,
リキッドバイオプシー
,
プロテオーム解析
Keyword:
がん
,
リキッドバイオプシー
,
プロテオーム解析
pp.723-728
発行日 2024年11月30日
Published Date 2024/11/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291090723
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細胞外小胞(EV)は細胞から分泌される脂質二重膜小胞であり,体液中に広く存在する.EVはタンパク質,脂質,RNAなど多様な分子を含んでおり,非侵襲的な方法で検出可能であるため,がん診断において液体生検(リキッドバイオプシー)の手段として注目されている.つまり,血液や尿などからEVを収集し,その内容物を解析することで,がんの早期発見や進行状況のモニタリングが非侵襲的に,かつ頻回に検査可能となる.本稿ではEV内包物のなかでも特にタンパク質に着目し,最先端のプロテオーム解析技術を駆使したバイオマーカー探索研究の事例や,研究開発の際に注意すべき事項などを概説する.また,企業によるEVタンパク質バイオマーカーの診断実用化に対するアプローチも実例を基に紹介したい.
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