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第5土曜特集 細胞外小胞・エクソソームの医療応用の未来
基礎研究および最近の研究トピック
細胞外小胞による免疫制御
Immunoregulation by extracellular vesicles
今井 翔太
1,2
,
山野 友義
2,3
,
華山 力成
2,3
Shota IMAI
1,2
,
Tomoyoshi YAMANO
2,3
,
Rikinari HANAYAMA
2,3
1金沢大学大学院新学術創成研究科ナノ生命科学専攻
2同医学系免疫学
3金沢大学WPIナノ生命科学研究所
キーワード:
免疫細胞
,
がん
,
自己免疫疾患
,
間葉系幹細胞(MSC)
Keyword:
免疫細胞
,
がん
,
自己免疫疾患
,
間葉系幹細胞(MSC)
pp.668-672
発行日 2024年11月30日
Published Date 2024/11/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291090668
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エクソソームを含む小型細胞外小胞(sEVs)には,エンドソーム由来のタンパク質や細胞内輸送に関わるタンパク質,細胞膜由来のタンパク質などが含まれている.近年,sEVsが分泌細胞と標的細胞との間でさまざまなタンパク質や脂質を交換する重要な媒体であることが明らかになっている.特に免疫細胞由来のsEVsには,細菌由来の抗原やさまざまな免疫制御分子が含まれていることが示されているだけでなく,分泌細胞由来のmRNAやmiRNAが存在することが明らかとなっている.それらは免疫細胞間での抗原情報の交換や免疫細胞の活性化・不活性化など,さまざまな免疫応答を制御する可能性が示されている.そこで本稿では,免疫系におけるsEVsの役割やsEVsを用いた免疫制御について,これまでの知見と将来展望を説明する.
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