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第5土曜特集 細胞外小胞・エクソソームの医療応用の未来
細胞外小胞を用いた創薬開発
肝硬変における細胞外小胞治療
Treatment for cirrhosis with extracellular vesicles
土屋 淳紀
1
Atsunori TSUCHIYA
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野
キーワード:
間葉系幹細胞(MSC)
,
肝線維化
,
再生療法
,
細胞由来製剤
Keyword:
間葉系幹細胞(MSC)
,
肝線維化
,
再生療法
,
細胞由来製剤
pp.778-782
発行日 2024年11月30日
Published Date 2024/11/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291090778
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肝臓は元来,再生能力が高い臓器であるが,長期に肝障害が続くと,肝障害と引き続く線維化により肝硬変に至る.わが国には肝硬変患者は約40万人いるといわれており,肝硬変の線維化改善や再生促進が図れる薬物はunmet medical needとなっている.生体はもともと線維化を改善する機能を併せ持っているが,その中心的な役割をする細胞はマクロファージと考えられている.筆者らは,投与後早期に “肝臓” の “マクロファージ” に非常に蓄積しやすいことが知られている間葉系幹細胞(MSC)由来の細胞外小胞(EV)を用いた,肝硬変に対する治療法の開発を行っている.本稿では,筆者らのこれまで積み重ねてきた基礎的な検討,臨床を目指した課題などを合わせて紹介したい.
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