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第5土曜特集 細胞外小胞・エクソソームの医療応用の未来
基礎研究および最近の研究トピック
細胞外小胞の生合成機構
Biogenesis of extracellular vesicles(EVs)
福田 光則
1
Mitsunori FUKUDA
1
1東北大学大学院生命科学研究科膜輸送機構解析分野
キーワード:
エクソソーム
,
マイクロベシクル
,
多胞体
,
低分子量Gタンパク質Rab
Keyword:
エクソソーム
,
マイクロベシクル
,
多胞体
,
低分子量Gタンパク質Rab
pp.644-648
発行日 2024年11月30日
Published Date 2024/11/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291090644
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ホルモンのような古典的な分泌とは異なり,近年,小胞ごと分泌を行う新たな細胞間コミュニケーションの手段が脚光を浴びている.細胞外小胞(EVs)は細胞外に分泌された小胞の総称で,その由来,大きさ,内容物(タンパク質,脂質,核酸)などの違いにより,多様なものが存在すると考えられている.これらのEVsは,細胞膜に由来する比較的大型のもの(マイクロメートルオーダーのマイクロベシクルなど)と,内膜系に由来する小型のもの(100nm前後のエクソソーム)に大別されている.前者は細胞膜(あるいは突起構造)が細胞の外側にくびり取られることで,後者は多胞体(エクソソームの元となる内腔小胞を含む後期エンドソーム)が細胞膜と融合することで分泌が起こる.本稿では,これらのEVsの形成,輸送,分泌の機構を概説するとともに,エクソソームを中心に鍵となる制御因子について最新の知見を紹介する.
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