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第5土曜特集 細胞外小胞・エクソソームの医療応用の未来
基礎研究および最近の研究トピック
細胞外小胞を用いた薬物送達とペプチド化学の活用
Extracellular vesicle-based drug delivery system with chemistry of functional peptides
中瀬 生彦
1
Ikuhiko NAKASE
1
1大阪公立大学大学院理学研究科生物化学専攻
キーワード:
機能性ペプチド
,
ドラッグデリバリーシステム(DDS)
,
マクロピノサイトーシス
,
エクソソーム化学
Keyword:
機能性ペプチド
,
ドラッグデリバリーシステム(DDS)
,
マクロピノサイトーシス
,
エクソソーム化学
pp.673-680
発行日 2024年11月30日
Published Date 2024/11/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291090673
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生体細胞から分泌される細胞外小胞(EVs)に関して,体液から単離されたEVsを検出し,疾患診断につなげるリキッドバイオプシー技術に加え,疾患治療を指向した薬の運搬体としてのEVs技術の研究開発が世界規模で進められている.本稿では,筆者らが先駆的に研究展開してきた機能性ペプチド修飾型EVsに関する技術を紹介し,機能性ペプチドをEVsに修飾できる簡便で即応性のある化学技術について述べる.また,機能性ペプチドを用いたEVsの細胞内移行に重要なマクロピノサイトーシス経路誘導,および細胞内移行後にEVs内包分子をサイトゾルに放出促進させる技術について,その各機序を含めた手法を示す.筆者の研究チームがこの10年程に取り組んできた “EVsの細胞内取り込み機序を理解し,そしてその機序をEVs化学に応用する” 技術構築を中心に紹介し,EVsを基盤としたドラッグデリバリーシステム(DDS)に貢献する方法論および技術を論説する.
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