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特集 脳血管内治療の最前線と近未来
脳動脈瘤に対する脳血管内治療の最前線
-――新たな治療機器,フローダイバーターと瘤内デバイス
Frontline of endovascular therapy for cerebral aneurysm
――New devices, flow diverter and intrasaccular device
吉村 紳一
1
,
白川 学
1
,
蔵本 要二
1
Shinichi YOSHIMURA
1
,
Manabu SHIRAKAWA
1
,
Yoji KURAMOTO
1
1兵庫医科大学脳神経外科
キーワード:
コイル塞栓術
,
フローダイバーター
,
瘤内デバイス
Keyword:
コイル塞栓術
,
フローダイバーター
,
瘤内デバイス
pp.511-514
発行日 2024年11月16日
Published Date 2024/11/16
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291070511
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脳動脈瘤の破裂を防ぐために行われる血管内治療は,動脈瘤コイル塞栓術を中心として発展してきた.開頭手術に比べて低侵襲かつ短時間に施行可能であり,破裂脳動脈瘤に対するランダム化比較試験では外科手術に対して優位性が示された.その後,未破裂脳動脈瘤においてはステントの併用が可能となり,ネック(動脈瘤の入口)の広い動脈瘤にも適応できるようになったため,治療件数が増加した.しかし,特に大型脳動脈瘤ではコイル塞栓術後の再発が多いことなどが問題となり,新たな治療機器が導入された.
そのうちのひとつ,フローダイバーター(目の細かいステント)は母血管に留置するだけで動脈瘤が徐々に血栓化して治癒するという新しい概念の治療法である.また,分岐部動脈瘤に対する瘤内デバイス(袋状のメッシュ,動脈瘤内フローダイバーター)も使用可能となった.本稿では,従来のコイル塞栓術と新しい治療器具を紹介する.
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