Japanese
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特集 糖尿病の個別化食事療法を考える――糖質制限 vs. カロリー制限を超えて
日本糖尿病学会の食事療法
Japan Diabetes Society dietary therapy
髙橋 徳江
1
Tokue TAKAHASHI
1
1順天堂大学医学部附属浦安病院栄養科
キーワード:
糖尿病食事療法のための食品交換表
,
糖質制限
,
カロリー制限
,
炭水化物エネルギー比率
,
個別対応
Keyword:
糖尿病食事療法のための食品交換表
,
糖質制限
,
カロリー制限
,
炭水化物エネルギー比率
,
個別対応
pp.575-580
発行日 2024年8月24日
Published Date 2024/8/24
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290080575
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日本糖尿病学会は糖尿病患者が食事療法を継続できるように,1965年に『糖尿病食事療法のための食品交換表』を発行した.初版での食事療法の原則は,適正なエネルギー,糖質量の制限,糖質・たんぱく質・脂質のバランスとビタミンおよびミネラルの適正な補給であったが,日本人の食生活の変化と食事摂取基準の改定に伴い,その内容も改訂を繰り返し,第7版では血糖コントロールをよくする食事として,炭水化物量を把握することが大切であるとの記載がなされている.食事に含まれる炭水化物の適正な配分を摂取エネルギーの50~60%とし,個別対応が求められている.この配分は病状や合併症の有無,年齢や食習慣などにも配慮して決めることが大切であり,2013年の日本人の糖尿病の食事療法に関する日本糖尿病学会の提言では,「極端な糖質制限食は長期的には腎症や動脈硬化の進行などが懸念され勧められない」とされている.
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