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特集 各種障害を有する小児に対する支援機器のあり方と可能性
デジタル製造技術の活用─当事者ニードを汲み取り問題解決につなぐ
The Utilization of Digital Manufacturing Technology─Understanding Stakeholder Needs to Drive Problem Solving
渡邉 圭介
1
Keisuke Watanabe
1
1北九州市立総合療育センター訓練科
キーワード:
デジタル製造技術
,
リハビリテーション
,
個別対応
,
ICT機器
Keyword:
デジタル製造技術
,
リハビリテーション
,
個別対応
,
ICT機器
pp.540-545
発行日 2024年6月15日
Published Date 2024/6/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr033060540
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Q1デジタル製造技術の現状は?
3Dプリンターやレーザーカッター等のデジタルデータを使用する加工機械とその関連技術は,2010年代初頭より徐々に一般社会に浸透し始め,また2010年代後半位から低価格化・高性能化が加速度的に進んでいる.その結果,大規模な生産設備をもたない個人でも,十分に実用に耐え得る製品や装置を作製することが可能になっている.
Q2当事者ニードをどのように汲み取るか?
多くの場合,まずは当事者からの相談を受けるところからスタートするが,その話の内容が解決したい課題とその原因を正しく反映しているとは限らない.現場を観察したうえで解決につながりそうな道具の試作品を作って試用してもらうことで,本当に解決すべき問題点に気づくことが多い.
Q3症例提示(どのような活用例があるか?)
指1本で動かせるWindows用のゲームコントローラや,電動車椅子操作用の独自形状のアタッチメント,ナースコール形状の改良等,市販品では対応できない,あるいは販売されていないような形状の専用部品を作製した事例等がある.
Q4今後の課題と期待される展開は?
リハビリテーションの現場におけるデジタル製造技術活用の余地はまだまだあるが,その技術をデザイン工学やプログラミング等と掛け合わせながら効果的に活用することのできる領域横断的な人材は圧倒的に不足している.また,3Dプリント住宅の登場等,デジタル製造技術の応用範囲は拡大しており,生活にかかわるあらゆる領域でその技術を活用していく未来が期待される.
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