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特集 治る,予防できる脳神経疾患――現状と将来
デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)に対するエクソン・スキップ治療薬開発
Exon skipping therapy development for Duchenne muscular dystrophy(DMD)
大越 一輝
1
,
青木 吉嗣
1
Kazuki OKOSHI
1
,
Yoshitsugu AOKI
1
1国立精神・神経医療研究センター神経研究所遺伝子疾患治療研究部
キーワード:
デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)
,
モルフォリノオリゴマー(PMO)
,
細胞膜透過ペプチド(CPP)
Keyword:
デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)
,
モルフォリノオリゴマー(PMO)
,
細胞膜透過ペプチド(CPP)
pp.898-903
発行日 2024年6月22日
Published Date 2024/6/22
DOI https://doi.org/10.32118/ayu289120898
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デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)は,X染色体短腕上に存在するDMD遺伝子の変異が原因で発症する遺伝性筋疾患である.DMDでは,筋細胞膜直下に存在するジストロフィンタンパク質の欠損が原因で筋細胞膜が脆弱となり,慢性進行性に筋変性や壊死が起こる.治療には副腎皮質ステロイドが一般的に用いられるが,進行を遅らせるのみで,いまだ決定的な治療法はない.しかし最近では,ジストロフィンの発現回復を企図したエクソン・スキップなどの根本治療法の開発が進むなど,さまざまな治療モダリティーの臨床試験が活発に行われている.本稿では,日々進歩を遂げるDMDの新規治療戦略,開発の現状,および課題について概説する.
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