Japanese
English
TOPICS 神経内科学
血管性認知障害の新たな病態メカニズムとその内因性保護機構
A novel pathological mechanism of vascular cognitive impairment and its intrinsic protective mechanism
白川 久志
1
Hisashi SHIRAKAWA
1
1京都大学大学院薬学研究科生体機能解析学分野
pp.904-906
発行日 2024年6月22日
Published Date 2024/6/22
DOI https://doi.org/10.32118/ayu289120904
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超高齢社会を迎え,アルツハイマー病や血管性認知症などの認知症は,その患者数の増加が大きな問題となっている.アルツハイマー病と診断された患者の大部分に脳血管障害が認められ,高齢者の80%超ではアルツハイマー病理に加え,脳血管疾患に関連する病理が共存するという報告もあり1),多くの認知症は少なからず両疾患の混合型であるとする疾患概念が支持されるようになってきた2).近年提唱された “血管性認知障害(vascular cognitive impairment:VCI)” は「脳血管障害に関連して生じる認知機能障害」を意味する疾患概念である3,4).一般的には,血管性認知症はもちろん,その前段階の認知障害のほか,血管病理のあるアルツハイマー型認知症や軽度認知障害(mild cognitive impairment:MCI)も含む.
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