Japanese
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第1土曜特集 膠原病のすべて
膠原病各疾患の診断と治療の進歩
IgG4関連疾患
IgG4-related disease
水島 伊知郎
1
,
川野 充弘
1
Ichiro MIZUSHIMA
1
,
Mitsuhiro KAWANO
1
1金沢大学附属病院腎臓・リウマチ膠原病内科
キーワード:
IgG4関連疾患(IgG4-RD)
,
診断・分類基準
,
糖質コルチコイド(GC)
,
再燃
,
予後
Keyword:
IgG4関連疾患(IgG4-RD)
,
診断・分類基準
,
糖質コルチコイド(GC)
,
再燃
,
予後
pp.439-445
発行日 2024年2月3日
Published Date 2024/2/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28805439
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IgG4関連疾患(IgG4-RD)は,罹患臓器に炎症細胞浸潤や引き続いて起こる線維化により機能障害を引き起こし,全身のほぼあらゆる臓器に腫大や結節性病変を形成しうる免疫介在性の慢性全身性疾患である.各臓器病変は共通の病理組織学的特徴を呈し診断に寄与する重要な所見であるが,組織採取が困難な臓器もあるため,必ずしも組織所見を必要とせず臨床像,血清学的所見,画像所見,病理学的所見の4要素を総合的に評価する診断基準や分類基準も整備されている.一方で,類似する臨床像,病理学的所見を呈する鑑別診断も存在するため注意が必要である.糖質コルチコイド(GC)に対する良好な治療反応性が特徴的であるが,再燃,後遺する臓器障害,GC毒性などが問題となり,近年では死亡などのハードアウトカムについても知見が集積されつつある.病態の解明に伴う新規治療についての検証が行われており,今後の予後改善が期待される.
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