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特集 IgG4関連疾患――解明されてきた新たな病態
IgG4関連疾患の長期経過における治療戦略
Therapeutic strategy in the patients with the long-term IgG4-related disease
岡崎 和一
1
Kazuichi OKAZAKI
1
1関西医科大学香里病院病院長
キーワード:
IgG4関連疾患(IgG4-RD)
,
ステロイド
,
維持療法
Keyword:
IgG4関連疾患(IgG4-RD)
,
ステロイド
,
維持療法
pp.147-151
発行日 2021年1月9日
Published Date 2021/1/9
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27602147
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IgG4関連疾患(IgG4-RD)の臨床像は臓器ごとに異なるが,自然寛解する症例もある.活動性であってもリンパ節腫脹や軽度の顎下腺・涙腺の肥大を有する無症候性患者では線維化はほとんど認めない.一方,胆道,腎臓,大動脈,縦隔膜,後腹膜,腸間膜などは線維化による不可逆的な後遺症を引き起こす可能性があり,無症状であっても早期治療の介入が望ましい.エビデンスに基づいた治療ガイドラインはないが,自然寛解例も含めてかならずしもすべてに治療を必要とするわけではなく,グルココルチコイドが寛解導入の第一選択薬であり,ステロイド抵抗性や依存の再燃例では免疫抑制薬,生物学的製剤,あるいは罹患部位の外科的切除などが選択される.
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