特集 腎疾患—エキスパートへの質問で学ぶ診療のキホンと最新情報
膠原病
IgG4関連疾患の診断と最新の治療について教えてください
水島 伊知郎
1
,
川野 充弘
1
1金沢大学附属病院リウマチ・膠原病内科
キーワード:
IgG4
,
リンパ球・形質細胞
,
線維化
,
ステロイド
,
機能障害
Keyword:
IgG4
,
リンパ球・形質細胞
,
線維化
,
ステロイド
,
機能障害
pp.1572-1578
発行日 2021年9月10日
Published Date 2021/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227807
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Point
◎IgG4関連疾患(IgG4-RD)は,多くの臓器を標的とし,高度な免疫細胞浸潤かつ/もしくは線維化により臓器機能障害をきたす慢性全身性疾患である.
◎IgG4-RDでは,唾液腺,涙腺・眼窩,膵臓,胆道,後腹膜・動脈周囲,肺などに加え,腎臓も主要な罹患臓器であり,IgG4関連腎臓病(IgG4-RKD)と呼ばれる.
◎IgG4-RKDの診断は,臨床像,血清所見,画像所見,病理所見などを総合的に勘案して行う必要があり,わが国のIgG4-RKD診断基準や,ACR/EULAR分類基準を用いる.
◎IgG4-RKDはステロイド治療に良好に反応するが,治療前の腎機能障害の改善は一定程度にとどまり,慢性の機能障害を遺しうる.
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