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特集 百寿者研究から探る健康長寿への道
百寿者のエピゲノムプロファイル
Epigenetic profile of Japanese centenarians
小巻 翔平
1
,
清水 厚志
1
Shohei KOMAKI
1
,
Atsushi SHIMIZU
1
1岩手医科大学いわて東北メディカル・メガバンク機構生体情報解析部門,同医歯薬総合研究所生体情報解析部門
キーワード:
エピゲノム年齢
,
がん関連遺伝子
,
認知機能
,
抗炎症
Keyword:
エピゲノム年齢
,
がん関連遺伝子
,
認知機能
,
抗炎症
pp.275-278
発行日 2024年1月27日
Published Date 2024/1/27
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28804275
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過去10年間で,エピゲノム年齢というDNAメチル化状態から計算した年齢に対する注目度があがっている.エピゲノム年齢は健康状態や老化状態の有用な指標とされ,健康長寿の達成のため,エピゲノム年齢を若く維持するための研究が進められている.健康長寿の理想モデルである100歳以上の長寿者においても,エピゲノム年齢が若く維持されていることが国内外の研究によって明らかになってきた.さらに近年では,エピゲノム年齢を若返らせることを目指した研究がトレンドとなっている.では,とにかく若ければいいのであろうか.また,なにが若ければいいのであろうか.日本に住む100歳以上の長寿者を対象としたエピゲノム研究からは,DNAメチル化状態が若い状態に維持されたゲノム領域と,加齢に伴う変化が加速しているようなゲノム領域が存在し,どちらも加齢性疾患の回避に関わっている可能性が示された.
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