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第1土曜特集 自然リンパ球の生理と病理
ILC3と代謝性疾患
ILC3 and metabolic diseases
濱口 真英
1
Masahide HAMAGUCHI
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科内分泌・代謝内科学
キーワード:
腸管免疫
,
慢性炎症
,
インスリン抵抗性
Keyword:
腸管免疫
,
慢性炎症
,
インスリン抵抗性
pp.90-93
発行日 2024年1月6日
Published Date 2024/1/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2880190
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3型自然リンパ球(ILC3)は,腸管粘膜,肺粘膜,皮膚などの粘膜組織の粘膜免疫において重要な役割を果たしている.消化・吸収と粘膜免疫は密接に関連しており,体外から栄養素を消化・吸収することと,体外からの病原体や異物に対する免疫応答は同時に行われている.このため,ILC3は栄養素の消化・吸収においても欠かせない.消化・吸収の主要な臓器である小腸,大腸に存在するILC3は,腸内細菌叢の調整,慢性炎症の抑制,およびインスリン抵抗性の調整において重要な役割を果たしている.さらに,ILC3は肝臓において脂肪肝からの脂肪肝炎の発症を制御し,栄養素の代謝・貯蔵にも重要な働きをしている.
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