Japanese
English
第1土曜特集 自然リンパ球の生理と病理
ILC2と肥満
ILC2 and obesity
三澤 拓馬
1
,
小安 重夫
1
Takuma MISAWA
1
,
Shigeo KOYASU
1
1理化学研究所生命医科学研究センター免疫細胞システム研究チーム
キーワード:
自然リンパ球(ILC)
,
2型自然リンパ球(ILC2)
,
肥満
,
脂肪組織
,
腸管
Keyword:
自然リンパ球(ILC)
,
2型自然リンパ球(ILC2)
,
肥満
,
脂肪組織
,
腸管
pp.61-65
発行日 2024年1月6日
Published Date 2024/1/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2880161
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
肥満に起因した脂肪組織炎症は,代謝性疾患発症の引き金となる.2010年,脂肪組織の中から後に “2型自然リンパ球(ILC2)” とよばれる新しいタイプの免疫細胞が発見された.サイトカインや神経伝達物質に反応して活性化したILC2は,抗炎症性の2型免疫応答を誘導し,脂肪組織の恒常性維持に寄与する.ILC2は脂肪組織だけでなく肺や腸管などにも存在しているが,ILC2が脂質代謝に及ぼす影響は臓器によって大きく異なる.本稿では,“肥満” や “脂肪組織炎症” といったキーワードを軸に,ILC2が担う多彩な機能について概説する.
Copyright © 2024 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.