Japanese
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第1土曜特集 自然リンパ球の生理と病理
ILC2の抑制機構
Mechanisms to suppress ILC2
栗原 桃子
1
,
入江 美聡
1
,
加畑 宏樹
1
Momoko KURIHARA
1
,
Misato IRIE
1
,
Hiroki KABATA
1
1慶應義塾大学内科学教室(呼吸器)
キーワード:
2型自然リンパ球(ILC2)
,
可塑性
,
抑制機構
Keyword:
2型自然リンパ球(ILC2)
,
可塑性
,
抑制機構
pp.35-41
発行日 2024年1月6日
Published Date 2024/1/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2880135
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2型自然リンパ球(ILC2)は多面的な働きを有しているが,特にアレルギー病態においては2型炎症を誘導することにより病態の重症化に寄与しているため,ILC2の活性化を抑制することが治療につながると考えられている.ILC2の活性化を制御する戦略として,①ILC2の活性化因子の抑制,②ILC2の抑制因子,③ILC2の形質転換による2型炎症制御,④生体内における自然免疫細胞のネットワークによる間接的なILC2の制限,などが考えられる.さらに最近,筆者らはアネキシンA1や亜鉛を介したILC2の内因性の活性化制御機構を明らかにしており,ILC2の活性化を抑制する新しい戦略として注目している.ILC2をうまく制御することは,アレルギー分野のみならず全身のさまざまな疾患病態においても重要であり,新規治療ターゲットの創出につながることが期待される.
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