Japanese
English
第1土曜特集 自然リンパ球の生理と病理
ILCの分化
-――その起源と運命決定制御
The development of innate lymphoid cells
古賀 諭
1
Satoshi KOGA
1
1大阪大学大学院医学系研究科感染症・免疫学講座生体防御学教室
キーワード:
自然リンパ球(ILCs)前駆細胞
,
運命決定
,
転写因子
,
IL-7
,
Notchシグナル
,
ILC-poiesis
Keyword:
自然リンパ球(ILCs)前駆細胞
,
運命決定
,
転写因子
,
IL-7
,
Notchシグナル
,
ILC-poiesis
pp.3-9
発行日 2024年1月6日
Published Date 2024/1/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu288013
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
自然リンパ球(ILCs)は,T細胞やB細胞と同様にリンパ球共通前駆細胞(CLP)から分化する.近年,さまざまなILC前駆細胞や分化に必要な転写因子が同定され,その分化メカニズムの全容が明らかになりつつある.当初,ILCsは前駆細胞が同定された胎児肝臓および成体骨髄で主に分化すると考えられていた.その後,肺,腸管などの末梢組織や末梢血においてILC前駆細胞の存在が明らかになり,末梢組織環境がILC分化の場として機能する可能性が示唆されている.最近,血液中を循環する前駆細胞が組織局所から産生されるシグナルに随時応答することで,組織特異的ILCsが “オンデマンド” に供給される “ILC-poiesis” という概念も提唱されている.
Copyright © 2024 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.