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第5土曜特集 生体イメージングの最前線――絶え間ない技術革新と生命医科学の新展開
新規解析・診断技術の動向
生体イメージング技術を用いた切らないがん組織診断
Diagnosis of cancer tissue without sampling using intravital imaging technology
松井 崇浩
1
Takahiro MATSUI
1
1大阪大学大学院医学系研究科病態病理学,同医学部附属病院病理診断科
キーワード:
生体イメージング
,
がん組織診断
,
非標識イメージング
Keyword:
生体イメージング
,
がん組織診断
,
非標識イメージング
pp.474-481
発行日 2023年7月29日
Published Date 2023/7/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28605474
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生命科学研究に大きなインパクトを与えている生体イメージングは,その「低侵襲性」と「迅速性」から,臨床医学の領域でも大きな影響をもたらす可能性を秘めている.この利点に着目して,筆者らは生体イメージング技術をがん組織診断へ応用する試みを続けてきた.ヒトを対象として臨床応用を見据えた生体イメージングでは,実験動物の研究とは異なり,蛍光ラベルを導入したイメージングが難しいが,自家蛍光や非線形光学現象等を用いた非標識イメージングによって,freshな組織を三次元的に可視化できる.さらに,蛍光組織画像は定量的な画像解析にアクセスしやすいことから,組織画像の分類を定量的に再現性良く行えることも大きな特徴である.この手法は臓器横断的に展開することが可能であり,ヒトのさまざまな組織において「光生検」ともいえる組織画像データの取得が期待できる.
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