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第5土曜特集 生体イメージングの最前線――絶え間ない技術革新と生命医科学の新展開
イメージングで免疫系や生体恒常性を解析する
呼吸器系感染症の生体イメージング
-――二光子生体イメージングでみるウイルス感染肺
In vivo imaging of the pathophysiological changes in influenza virus- or SARS-CoV-2-infected mouse lungs
植木 紘史
1,2
,
河岡 義裕
1,2,3,4,5
Hiroshi UEKI
1,2
,
Yoshihiro KAWAOKA
1,2,3,4,5
1東京大学医科学研究所特任教授部門ウイルス感染部門
2国立国際医療研究センター研究所国際ウイルス感染症研究センター呼吸器系ウイルス感染症研究部
3Department of Pathobiological Sciences, School of Veterinary Medicine University of Wisconsin-Madison
4東京大学医科学研究所感染症国際研究センター病原性感染症系
5東京大学国際高等研究所新世代感染症センター
キーワード:
インフルエンザ
,
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
,
生体イメージング
,
二光子励起顕微鏡
,
好中球
,
血流
Keyword:
インフルエンザ
,
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
,
生体イメージング
,
二光子励起顕微鏡
,
好中球
,
血流
pp.455-460
発行日 2023年7月29日
Published Date 2023/7/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28605455
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インフルエンザウイルス感染症ならびに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は,致死性の肺組織傷害を引き起こす呼吸器ウイルス感染症である.これら呼吸器ウイルス感染症の病態には,宿主免疫応答によって惹起される炎症が関与するが,その詳細については明らかでない.筆者らは,ウイルスに感染した組織を生理的な環境で観察するために,二光子励起顕微鏡を用いた肺の生体イメージングシステムをバイオセーフティーレベル(BSL)3施設内に構築した.本イメージング手法を用いることで,固定した組織標本や細胞・組織の抽出液の解析では得ることのできなかった,生理環境における細胞の挙動や血流動態をリアルタイムで観測し,画像データをもとにした定量化解析ができるようになった.本稿では,筆者らが進めている呼吸器ウイルス感染症の生体イメージング解析の進捗について紹介する.
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