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第5土曜特集 生体イメージングの最前線――絶え間ない技術革新と生命医科学の新展開
技術・機器の進歩
光学顕微鏡を用いた生体蛍光イメージング技術の進歩
Advances in fluorescence bioimaging techniques using optical microscopy
坂本 丞
1
,
石井 宏和
1
,
根本 知己
1
Joe SAKAMOTO
1
,
Hirokazu ISHII
1
,
Tomomi NEMOTO
1
1自然科学研究機構・生命創成探究センター(ExCELLS)バイオフォトニクス研究グループ,生理学研究所バイオフォトニクス研究部門
キーワード:
光学顕微鏡
,
生体イメージング
,
蛍光イメージング
Keyword:
光学顕微鏡
,
生体イメージング
,
蛍光イメージング
pp.312-317
発行日 2023年7月29日
Published Date 2023/7/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28605312
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生物学研究において生命現象を “観る” ためのツールとして,光学顕微鏡は非常に大きな役割を果たしているといえる.種々の明視野観察法のほかに,現在は生体試料を蛍光物質で標識して観察する蛍光イメージングが頻繁に利用されている.蛍光イメージングには全視野蛍光顕微鏡や共焦点レーザー走査型顕微鏡,二光子励起顕微鏡などの顕微鏡が使用される.これらの顕微鏡は非常に有用であるが,空間分解能としては波長の1/2程度が可視化限界である.これを回折限界とよぶが,回折限界以下の構造を観察するときには,超解像顕微鏡法が非常に有効である.本稿では,生体イメージングに頻用される一般的な光学顕微鏡やその発展型としての誘導放出制御(STED)顕微鏡法を紹介しているが,これらの顕微鏡以外にも多種多様なイメージング技術が存在する.これらを効果的に利用できれば,医学・生命科学分野の研究のさらなる発展が期待できる.
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