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第1土曜特集 抗体医薬の進歩と課題
臨床における最新動向
免疫チェックポイント阻害薬の有効性予測バイオマーカー
An up-date of predictive biomarker studies for immune checkpoint inhibitor immunotherapy
熊谷 和裕
1,2,3
,
熊谷 尚悟
1,2
,
西川 博嘉
1,2,3
Kazuhiro KUMAGAI
1,2,3
,
Shogo KUMAGAI
1,2
,
Hiroyoshi NISHIKAWA
1,2,3
1国立がん研究センター研究所先端医療開発センター腫瘍免疫分野
2同免疫TR分野
3名古屋大学大学院医学系研究科分子細胞免疫学
キーワード:
個別化がん免疫療法
,
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)
,
腫瘍ゲノム
,
腫瘍微小環境(TME)
Keyword:
個別化がん免疫療法
,
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)
,
腫瘍ゲノム
,
腫瘍微小環境(TME)
pp.932-937
発行日 2023年6月3日
Published Date 2023/6/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28510932
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がん免疫療法のひとつである免疫チェックポイント阻害薬(ICI)は,さまざまながん種において重要な治療戦略であり,臨床応用が飛躍的に進んでいる.特に,PD-1(programmed death receptor-1)/PD-L1(PD-ligand 1)阻害薬およびCTLA-4(cytotoxic T-lymphocyte-associated protein 4)阻害薬は,複数のがん種で生存率を延長することが示され,現在も多くの臨床試験が進行中である.しかしその奏効率は限定的であり,多くの患者で治療効果が不十分であることから,有効性を正確に予測可能なバイオマーカーの同定が喫緊の課題となっている.これまでにいくつかのマーカーが同定されてきたが,当研究分野の技術的革新によって,従来のマーカーより予測精度を高めたマーカーの同定がなされるようになった.本稿では,ICI治療の有効性予測バイオマーカーに関する近年の知見を紹介し,個別化がん免疫療法の展望について述べたい.
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