特集 消化器領域における免疫チェックポイント阻害薬の現状・今後の展望
5 . 免疫チェックポイント阻害薬の臨床効果予測―バイオマーカー開発の現状
佐藤 靖祥
1,2
1東京大学医学部附属病院胃・食道外科
2がん研究会有明病院総合腫瘍科
キーワード:
免疫チェックポイント阻害薬
,
バイオマーカー
,
PD‒L1
,
マイクロサテライト不安定性(MSI)
,
腫瘍遺伝子変異量(TMB)
,
イムノグラム
Keyword:
免疫チェックポイント阻害薬
,
バイオマーカー
,
PD‒L1
,
マイクロサテライト不安定性(MSI)
,
腫瘍遺伝子変異量(TMB)
,
イムノグラム
pp.487-493
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001138
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免疫チェックポイント阻害薬の効果を予測するバイオマーカーとしては,腫瘍細胞のPD‒L1 発現,マイクロサテライト不安定性(MSI),遺伝子パネル検査での腫瘍遺伝子変異量(TMB)が臨床現場ですでに使用されている.また,末梢血,腫瘍細胞,腫瘍周囲環境のそれぞれについて,これまでに多くのバイオマーカー候補が報告されている.しかし,腫瘍に対するダイナミックな抗腫瘍免疫応答にはさまざまな因子が関与しており,単一の因子のみで免疫チェックポイント阻害薬の効果を予測することは困難である.遺伝子発現解析技術の進歩により,イムノグラムなどの腫瘍免疫の全体像を体系的に評価するバイオマーカーの開発が進むことが期待される.
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