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特集 全身性強皮症――病態解明と診断・治療UPDATE
強皮症腎クリーゼ
-――病態と治療の進歩
Scleroderma renal crisis
遠藤 平仁
1
Hirahito ENDO
1
1南東北第二病院リウマチ膠原病内科
キーワード:
強皮症腎クリーゼ(SRC)
,
アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬
,
抗RNAポリメラーゼⅢ抗体
,
MPO-ANCA
Keyword:
強皮症腎クリーゼ(SRC)
,
アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬
,
抗RNAポリメラーゼⅢ抗体
,
MPO-ANCA
pp.262-264
発行日 2023年4月22日
Published Date 2023/4/22
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28504262
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強皮症腎クリーゼ(SRC)は,強皮症の特徴的な病態を呈する血管障害に伴う腎合併症である.急速な悪性高血圧と腎機能障害を生じる.抗RNAポリメラーゼⅢ抗体陽性とびまん皮膚硬化型全身性強皮症(dcSSc)の病初期に多い.治療はアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬を用いて血圧をコントロールすることであり,適応により予後は改善した.しかし,ACE阻害薬を適応し予後が改善したにもかかわらず透析療法に移行する患者は多い.また血圧の正常な腎障害を示すことがあり,MPO-ANCA関連糸球体腎炎や微小血管障害性溶血性貧血(MAHA)を合併していることがあり,治療法が異なるため鑑別診断に注意が必要である.
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