Japanese
English
原著
急速に心膜炎より腎クリーゼに進行した全身性進行性硬化症の1例
A Case of PSS Developing Pericarditis Followed by Renal Crisis.
船井 龍彦
1,3
,
田代 実
1
,
橋本 公二
1
,
西岡 清
1
,
佐野 栄春
1
,
後藤 精司
2
Tatsuhko FUNAI
1,3
,
Minoru TASHIRO
1
,
Koji HASHIMOTO
1
,
Kiyoshi NISHIOKA
1
,
Shigeharu SANO
1
,
Seiji GOTOH
2
1大阪大学医学部皮膚科教室
2大阪大学医学部第4内科教室
3大阪大学医学部附属病院皮膚科
1Department of Dermatology, Osaka University School of Medicine
2Department of Medicine and Geriatrics, Osaka University School of Medicine
pp.761-765
発行日 1982年8月1日
Published Date 1982/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202684
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71歳,女性.70歳でレイノー現象を初発症状として,急激に汎発性の皮膚硬化,肺線維症をきたした全身性進行性硬化症(以下PSS)例であり,入院時は心臓,腎臓への侵襲は認められなかった.しかし入院3ヵ月後,急速に心膜炎を惹起し心不全を併発すると共に,さらにその1ヵ月後,血圧の急激な上昇をきたして腎不全に陥った.腎病理組織は悪性高血圧の組織像を呈した.この症例を中心として,心不全から腎不全への移行過程.および腎不全を併発する可能性の高いPSSの特徴について考察を加えた.
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