特集 全身性強皮症―皮膚だけではなく全身性の自己免疫疾患
[Chapter 2] 臓器別ピットフォール
腎病変
樋口 智昭
1,2
,
川口 鎮司
2
1東京女子医科大学医学部内科学講座膠原病リウマチ内科学分野 リウマチ性疾患先進的集学医療寄附研究部門
2東京女子医科大学医学部内科学講座 膠原病リウマチ内科学分野
キーワード:
強皮症腎クリーゼ(SRC)
,
アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬
,
抗RNAポリメラーゼⅢ抗体
Keyword:
強皮症腎クリーゼ(SRC)
,
アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬
,
抗RNAポリメラーゼⅢ抗体
pp.75-78
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika135_75
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★★★全身性強皮症に伴う腎障害のうち最も重要なものは強皮症腎クリーゼ(SRC)であり,急激に発症する悪性高血圧と急性腎障害を特徴とする.
★★SRCを発症しやすいリスク因子として,急速進行性の皮膚硬化,発症4年未満,抗RNAポリメラーゼⅢ抗体陽性,副腎皮質ステロイド服用(prednisolone 15mg/日以上)などが知られており,ハイリスク集団は早期診断のために血圧,腎機能,尿検査を定期的にチェックする.
★★★SRCを疑った場合は速やかにアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬による治療を開始する.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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