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特集 全身性強皮症――病態解明と診断・治療UPDATE
全身性強皮症の間質性肺疾患
-――病態と治療の最新知見
Interstitial lung disease associated with systemic sclerosis
――Recent updates on pathogenesis and management
桑名 正隆
1
Masataka KUWANA
1
1日本医科大学大学院医学研究科アレルギー膠原病内科学分野
キーワード:
全身性強皮症(SSc)
,
間質性肺疾患(ILD)
,
進行性線維化
,
分子標的薬
Keyword:
全身性強皮症(SSc)
,
間質性肺疾患(ILD)
,
進行性線維化
,
分子標的薬
pp.251-255
発行日 2023年4月22日
Published Date 2023/4/22
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28504251
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間質性肺疾患(ILD)は全身性強皮症(SSc)患者の半数以上に伴い,かつ疾患関連死のトップを占める重要な臓器病変である.全身性強皮症に伴う間質性肺疾患(SSc-ILD)の疾患挙動はきわめて多彩で,治療適応は将来進行が予想される予後不良例に限定される.これまで多くの予後因子が報告されているが,診療における進行予測は困難なため,3~6カ月ごとにILD進行の有無を確認したうえで治療可否を判断する選択肢が提案されている.これまで非特異的な免疫抑制療法が治療の中心であったが,基礎研究から病態と関連する分子の解明が進み,呼吸機能低下を抑制する効果が示された分子標的薬の導入が進められてきた.ただし,治療選択肢が増えても,それらの使い分け,導入のタイミング,併用療法の位置づけなど課題は山積されている.今後のさらなるエビデンス構築による治療体系の確立が望まれる.
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