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特集 全身性強皮症――病態解明と診断・治療UPDATE
全身性強皮症における自己抗体とその意義
Clinical utility of autoantibodies in systemic sclerosis
濱口 儒人
1
Yasuhito HAMAGUCHI
1
1金沢大学医薬保健研究域医学系皮膚分子病態学
キーワード:
全身性強皮症(SSc)
,
抗核抗体
,
蛍光抗体間接法(IIF)
,
臨床的特徴
Keyword:
全身性強皮症(SSc)
,
抗核抗体
,
蛍光抗体間接法(IIF)
,
臨床的特徴
pp.241-245
発行日 2023年4月22日
Published Date 2023/4/22
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28504241
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全身性強皮症(SSc)では90%以上で抗核抗体が陽性になり,複数のSSc関連自己抗体が存在する.抗核抗体のスクリーニングはHEp-2細胞を基質とした蛍光抗体間接法(IIF)で行う.IIFは力価と染色型を評価でき,SSc関連自己抗体の推測に役立つ.抗核抗体が陽性だった場合にSSc関連自己抗体を同定する方法としてenzyme-linked immunosorbent assay(ELISA法)が広く用いられているが,測定できる自己抗体が限られている.代表的なSSc関連自己抗体は抗セントロメア抗体,抗トポイソメラーゼⅠ抗体,抗RNAポリメラーゼ抗体の3つであるが,抗Th/To抗体,抗U3 RNP抗体,抗U1 RNP抗体,抗Ku抗体なども一定の頻度で検出される.それぞれのSSc関連自己抗体は特徴的な臨床像と関連しているため,合併症の把握や予後の推測に有用である.
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