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第1土曜特集 間質性肺疾患の研究と診療UPDATE
診療
間質性肺疾患における緩和医療
Palliative care for patients with interstitial lung disease
小谷内 敬史
1
,
藤澤 朋幸
1
,
須田 隆文
1
Takafumi KOYAUCHI
1
,
Tomoyuki FUJISAWA
1
,
Takafumi SUDA
1
1浜松医科大学内科学第二講座
キーワード:
間質性肺疾患(ILD)
,
緩和ケア
,
アドバンスケアプランニング(ACP)
,
オピオイド
,
呼吸管理
Keyword:
間質性肺疾患(ILD)
,
緩和ケア
,
アドバンスケアプランニング(ACP)
,
オピオイド
,
呼吸管理
pp.88-94
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2830188
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特発性肺線維症(IPF)に代表される間質性肺疾患(ILD)は,悪性疾患に匹敵する予後不良な疾患であり,経過において息切れや咳嗽,抑うつといった苦痛症状を多くの患者が経験する.ILD患者の緩和医療ニーズに対し,現状では十分な緩和医療を提供できていない.筆者らは,ILD患者が肺がん患者に比べ望ましい死を遂げられていないことを,遺族アンケート調査を通して明らかにした.特に苦痛症状緩和,アドバンスケアプランニング(ACP)の実施が不足しており,早急な対応を要する課題である.苦痛症状への緩和・介入のエビデンスは薬物介入,非薬物介入とも不足しているため,質の高い研究デザインの臨床研究を今後行っていく必要がある.ACPを一般化していくためには多職種連携の強化が必要である.ACPの内容,開始時期については,急性増悪などILDの疾患特性を考慮した介入デザインを構築していくことが課題である.
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