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第1土曜特集 膠原病のすべて
膠原病各疾患の診断と治療の進歩
全身性強皮症
Systemic sclerosis(scleroderma)
安岡 秀剛
1
Hidekata YASUOKA
1
1藤田医科大学リウマチ・膠原病内科学講座
キーワード:
結合組織病(CTD)
,
全身性強皮症(SSc)
,
強皮症
,
間質性肺疾患(ILD)
,
肺動脈性高血圧症(PAH)
Keyword:
結合組織病(CTD)
,
全身性強皮症(SSc)
,
強皮症
,
間質性肺疾患(ILD)
,
肺動脈性高血圧症(PAH)
pp.412-416
発行日 2024年2月3日
Published Date 2024/2/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28805412
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全身性強皮症(SSc)は,皮膚および全身諸臓器の過剰な線維化を特徴とする疾患である.同時に,微小血管障害も臨床的に重要な問題となる.病態としては線維化,リモデリングが関わっている.しかし,現在においても病態を説明できるメカニズムは十分に明らかでなく,現時点では線維化を十分に制御できる治療法の確立には至っていない.しかし近年,この領域における治療薬の開発が進み,関節リウマチ(RA)を中心とした膠原病で用いられるようになってきている生物学的製剤や分子標的治療は,線維化病態の治療への応用が期待されている.また,特発性肺線維症の治療薬である抗線維化薬が,リポジショニングにより全身の線維化疾患であるSScの間質性肺病変(ILD)に対して応用されるようになった.かかる変化により病態がさらに急速に明らかとなってきたといっても過言ではない.本稿ではSScの病態への理解について説明し,特に進歩のみられているILD,肺動脈性肺高血圧症(PAH)の治療について概説する.
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