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第1土曜特集 肺高血圧症のすべて――病態研究と治療法の最前線
各論
膠原病性肺動脈性肺高血圧症の診断と治療
Diagnosis and treatment for connective tissue disease-related pulmonary arterial hypertension
白井 悠一郎
1
Yuichiro SHIRAI
1
1日本医科大学大学院医学研究科アレルギー膠原病内科学分野
キーワード:
肺高血圧症の新定義
,
スクリーニング
,
リスク評価
,
治療アルゴリズム
,
免疫抑制療法
,
併存病変
Keyword:
肺高血圧症の新定義
,
スクリーニング
,
リスク評価
,
治療アルゴリズム
,
免疫抑制療法
,
併存病変
pp.358-363
発行日 2023年2月4日
Published Date 2023/2/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28405358
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肺動脈性肺高血圧症(PAH)は,膠原病のなかでも最も予後に影響しうる臓器病変である.選択的肺血管拡張薬の登場により,自覚症状,血行動態,生命予後の改善が得られてきた.そのようななかでさまざまなエビデンスが蓄積され,肺高血圧症の定義変更,スクリーニングへの注目,リスク評価の登場,治療アルゴリズムの改訂など,PAH診療が発展してきた.しかし,膠原病に伴うPAHは他のPAHにはない特徴と課題がある.全身性エリテマトーデスや混合性結合組織病に伴うPAHでは,免疫抑制療法と選択的肺血管拡張薬を組み合わせた集学的治療により血行動態の正常化も可能である.一方,全身性強皮症に伴うPHは,複数の病態が併存する複雑な心肺病変を呈するため,治療薬の調整が求められる.今後,きめ細かな治療戦略を創出していくことが望まれる.
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