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特集 肺高血圧症の病態と治療2016 Up to Date
特発性肺動脈性肺高血圧症に対する治療戦略
Updated Strategy for the Management of Idiopathic Pulmonary Arterial Hypertension
江本 憲昭
1,2
Noriaki Emoto
1,2
1神戸薬科大学臨床薬学
2神戸大学大学院医学研究科循環器内科学
1Clinical Pharmacy, Kobe Pharmaceutical University
2Division of Cardiovascular Medicine, Department of Internal Medicine, Kobe University Graduate School of Medicine
pp.554-559
発行日 2016年6月15日
Published Date 2016/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205971
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はじめに
多くの有効な新規治療薬の開発により,この20年足らずの間に特発性肺動脈性肺高血圧症(idiopathic pulmonary arterial hypertension;IPAH)に対する治療法は劇的に進歩した.IPAHは,かつては極めて短期間に進行し,有効な治療法もなく,予後不良の致死的な疾患としてとらえられていたが,現在では,早期の診断と適切な治療によりコントロール可能な慢性疾患という位置づけになりつつある.とはいうものの,現在においても,診断の遅れや不適切な治療により不幸な転帰をたどる症例が散見されることも事実である.本稿では,IPAHの治療戦略について,ガイドラインに基づく治療方針ならびに日本における専門施設での実際の取り組みについて紹介する.
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