Japanese
English
特集 膠原病
片側の上眼瞼腫脹を初発症状とした抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎の1例
Anti-MDA5 antibody-positive dermatomyositis with initial symptom of unilateral upper eyelid swelling
吉田 傑
1
,
竹中 祐子
1
,
今本 聡美
1
,
針谷 正祥
2
,
石黒 直子
1
Suguru YOSHIDA
1
,
Yuko TAKENAKA
1
,
Satomi IMAMOTO
1
,
Masayoshi HARIGAI
2
,
Naoko ISHIGURO
1
1東京女子医科大学,皮膚科学分野(主任:石黒直子教授)
2同,膠原病リウマチ内科学分野,教授
キーワード:
皮膚筋炎
,
抗MDA5抗体
,
ヘリオトロープ疹
,
片側性上眼瞼腫脹
,
急速進行性間質性肺炎
Keyword:
皮膚筋炎
,
抗MDA5抗体
,
ヘリオトロープ疹
,
片側性上眼瞼腫脹
,
急速進行性間質性肺炎
pp.1171-1174
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004697
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55歳,女性。初診2週間前から左上眼瞼に腫脹を生じ,抗ヒスタミン薬内服,ステロイド外用開始3週間後も増悪した。入院時,左眼囲は紫紅色斑を伴い浮腫が著明で開眼困難であった。額や両耳にも浸潤を触れる紅斑,手指に鱗屑を付す紅斑や紫紅色斑がみられた。手指の紅斑の病理組織像では液状変性,真皮上層の血管や付属器周囲にリンパ球が浸潤していた。抗MDA5抗体陽性で,急速進行性間質性肺炎の合併があった。ステロイドパルス療法後に免疫抑制薬を併用し,皮疹は消退し,肺病変も軽快傾向である。片側性の上眼瞼腫脹が皮膚筋炎の初発症状となることもあり,難治な上眼瞼腫脹をみた場合は皮膚筋炎を念頭に置く必要がある。
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