Japanese
English
第5土曜特集 細胞死のすべて――そのメカニズムと,生命現象・疾患との関わり
死細胞の行方
ゴーシェ病における神経細胞死誘導の新たな分子機構
Novel molecular mechanism for induction of neuronal death in Gaucher disease
清水 隆
1
,
山﨑 晶
1
Takashi SHIMIZU
1
,
Sho YAMASAKI
1
1大阪大学微生物病研究所分子免疫制御分野,同免疫学フロンティアセンター分子免疫学分野
キーワード:
ゴーシェ病
,
神経細胞死
,
β-グルコシルセラミド(β-GlcCer)
,
Mincle(macrophage inducible C-type lectin)
,
ミクログリア
Keyword:
ゴーシェ病
,
神経細胞死
,
β-グルコシルセラミド(β-GlcCer)
,
Mincle(macrophage inducible C-type lectin)
,
ミクログリア
pp.380-384
発行日 2022年10月29日
Published Date 2022/10/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28305380
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細胞死の原因のひとつとして,ライソゾーム機能障害に伴う細胞内ストレスがあり,ライソゾーム病(LSD)と関係している.LSDのなかでスフィンゴ糖脂質であるβ-グルコシルセラミド(β-GlcCer)の蓄積が原因であるゴーシェ病では,脳内炎症,神経細胞死を伴う致死的な神経症状を呈することが知られているが,その詳細な分子メカニズムは明らかになっていない.近年,β-GlcCerが直接,自然免疫応答を活性化することが明らかとなってきた.本稿では,自然免疫の過剰な活性化が神経細胞死およびゴーシェ病の病態に及ぼす影響に関して,筆者らの知見も交えて紹介する.
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