連載 こんにちは患者会です
ゴーシェ病患者及び親の会
pp.270
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100709
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活動の特徴
現在日本国内に100名程度しかいない先天性代謝異常症であるライソゾーム病という疾患群に分類される,ゴーシェ病の当事者とその家族の会です.代謝物分解酵素が先天的不活性等により,分解できなかった代謝物が主に肝・脾臓,骨髄,脳に蓄積されます.症状は3つの型に分類され,肝脾腫,骨粗鬆症,貧血などの症状が出る1型,乳児期より神経症状が発症する2型,幼児期より神経症状が発症する3型があります.1型には現在は酵素補充療法という治療法が確立されており,2週間に一度,静脈から点滴にて不活性酵素を補充することで健常者と同じ生活をすることができています.2型と3型の神経症状に対する治療法はまだ確立されていませんが,症状を改善させるために酵素補充療法は行なわれています.
当会の活動としては,年2回会報の発行,年1回の総会・懇親会の開催,アンケート実施,神経症状をもつ患者家族が対象の回覧ノート,インターネットの環境が整っている会員にはメールにて会報ファイルを送信し,情報のやりとりをしています.そのほかには,衛藤義勝教授(慈恵会医科大学小児科)にもご協力いただき,医療環境改善のための陳情活動をしており,3年前のライソゾーム病としての特定疾患認定や,2003年10月の特定疾患制度改正時にも,積極的に活動しました.現在は入院包括評価に関する活動や,小児慢性特定疾患,治療費の問題による保険制度に関する活動をしています.会員のなかにも個人サイトを開設している方がいるので,会員同士の情報交換も頻繁に行なわれています.
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